白ノ葉のライフプランニング

定年前後のライフプランニングと終活について思いを綴ります

老後資産を守る対策の一つ、成年後見制度の概要

誰でも高齢化が進み、判断能力が落ちていくと、いろいろなトラブルに巻き込まれる可能性が出てきます。その対策の一つとして、成年後見制度がありますので、この成年後見制度について概要を説明します。

誰でも認知症の可能性がある

いろいろと老後の対策をし、ある程度成果が出ても、認知症が発症するとお金の管理ができなくなります。考えると大変恐ろしいことですが、誰にでも高齢化に伴い認知症になる可能性があります。

内閣府の平成29年度高齢社会白書(概要版)に掲載されている65歳以上の認知症患者の推定値では、10年後の2030年には5人に1人が認知症を発症していることになります。

認知症が発症し、自分のお金の管理ができ無くなった場合の対策を今から準備しなければなりません。私もFPの資格を取って10年以上経ち、忘れてしまったことも多いですが、人ごとではなくなってきましたのでこの機会に再度確認・整理し、この記事で概略をまとめてみたいと思います。

成年後見制度の概要

成年後見制度とは、一人暮らしや夫婦のみの高齢者世帯が増加する中、判断能力が落ちた方の日常生活を守るための法的な支援制度です。

この成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度の2種類がありますので、各概要を説明します。

法定後見制度とは

判断能力が不十分となった場合は、本人(成年被後見人等)または周りの人が家庭裁判所へ申請し、その審判によって利用できる制度です。
判断能力のレベルにより、「後見」、「保佐」、「補助」の3種類の制度があり、家庭裁判所が「成年後見人」、「保佐人」、「補助人」を選任します。

後見人

後見人は、本人(被後見人)の財産に関する全ての法律的な行為を本人の代わりに行う事ができ、さらに、本人が行った法律行為に関して、本人に不利と認められるときはその行為を取り消すことができます。ただし、日用品の購入等は除外されます。

保佐人

保佐人は、借金や贈与等法律(民法第12条第1項に規定する行為)で限られた範囲での同意権・取消権が与えられ、本人が保佐人の同意を得ずにこれら行為を行った場合は、取り消すことができます。なお、代理権については、本人の申立てまたは同意が必要です。

補助人

補助人は、家庭裁判所の審判における当事者の申立てによって選択した「特定の法律行為」について、代理権または同意権・取消権が与えられます。代理権の対象行為については制限ありませんが、同意権については「民法第12条第1項に規定する行為」の一部に限定されます。これらの行為を本人が補助人の同意なく実施した場合は、補助人は取り消すことができます。
なお、各審判においては、本人の申立てまたは同意が必要です。

任意後見制度とは

本人がまだ判断能力があるうちに任意後見人を選定し、本人に代わる権限を契約により明記します。任意後見の開始は、実際に判断能力が不十分になった場合に契約内容が開始されます。

任意後見は、公正証書(法律の専門家が作成する公文書)の形式で契約し、家庭裁判所ではなく公証役場から東京法務局に任意後見登記の手続きが取られます。

任意後見制度と法定後見制度との主な違い

法定後見制度との違いで見た任意後見制度の主な特徴は次のとおりです。

  • 自由契約なので本人の意思(後見人、代理権の範囲等)を反映できる

  • 任意後見人は取消権は無い

  • 法定後見制度では取消される印鑑証明が有効である

  • 法定後見制度では取消される弁護士・税理士等資格、会社役員の地位等が保持できる

成年後見制度の相談窓口

実際に成年後見制度を利用する場合は、手続きや費用面で分からないことが多いと思います。私も教科書的にはある程度理解しているつもりですが、まだ実施した経験が無いので不安です。

このため、いろいろなところで相談窓口が設けられていますので、まずはそちらに相談するのが良いと思います。一例をあげると次のとおりです。

おわりに

成年後見制度は、認知症が絡んでくると人間の尊厳に関わってきますので、全く憂鬱になってしまいます。しかし、残念ながら避けては通れませんので、まだ頭が元気なうちに考えておきましょう。

私の場合は、う~ん、まだ10年ぐらい余裕があるのではないかと期待しており、まだ決めていません。民事信託もありますので、それらも含めて検討したいと考えています。