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GPIFの2020年度第1四半期速報で過去最高の運用益、いま考える事とおすすめ投資信託

GPIF2020年度第1四半期の運用結果とおすすめ投資信託

2020年8月7日にGPIFの2020年度第1四半期の運用結果速報が発表されました。結果は、収益額約12.5兆円と過去最高益です。前四半期では、約17.7兆円の運用損失を出していましたので、ちょっと驚きです。まだまだ上下動は続くと思いますが、あらためて長期運用の大切さがわかりました。雑感とGPIF基本ポートフォリオ同様の投資信託を紹介します。

GPIFとは

GPIFの正式名称は、年金積立金管理運用独立行政法人Government Pension Investment Fund)です。日本の国民年金や厚生年金等の公的年金を運用する法人で、運用資金は約162兆円にのぼり、年金基金としては世界最大級です。

GPIFの基本ポートフォリオ(投資・運用資産構成)は次の表のとおりです。以前は、国内比率の方が大きかったですが、2020年4月から下記のように、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式が各々25%程度を目標とすることになりました。この資産構成は、原則5年間続くことになります。

目標とする実質運用利回りは(運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたもの)、1.7%です。さらに言えば、この目標を達成するためには、国内市場が低迷しているので、特に米国市場の活況に頼るしかないという面があると思います。

GPIFの基本ポートフォリオ

【GPIFの基本ポートフォリオ】※GPIF資料から

2020年度第1四半期の運用結果(速報から)

次の図は、GPIFから今回公表された資料の抜粋です。

GPIFの2020年度第1四半期運用状況

【GPIFの(2020年度第1四半期運用状況)】※GPIF資料から

2020年度第1四半期末で見ると、収益率+2.97%、収益額は累計約+70兆円です。運用資金全体では、約162兆円ですので、その内の70兆円は稼いでいるということになります。

次の表は、資産の区分ごとの収益率です。株式と外国が比較的良い数値になっています。リーマシンショック以来、お金をじゃぶじゃぶ供給する事が世界の定跡になっていますので、株式にその恩恵が行っている結果だと思います。

ただし、下記表はドル円117円台の時に数値ですので、今のドル円115円台の円高傾向が続くとすると円ベースの部分は、1割程度下がることなります。

GPIFの2020年度第1四半期のベンチマーク別収益率

【GPIFのベンチマーク別収益率(2020年度第1四半期)】※GPIF資料から

類似の投資信託と定額積立のすすめ

比較的成績の良いGPIFの基本ポートフォリオですので、それにあやかることができる同じ資産構成の投資信託がいくつかあります。

一例として、ニッセイアセットマネジメント(株)が設定・運用している「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」で、ほとんどの証券会社が扱っています。

この投資信託が設定されたのは、2015年8月ですので、まだ5年しかたっていません。下記は設定来のチャートです。バランスファンドらしく比較的安定したチャートになっています。

ニッセイアセットマネジメントの4資産バランスファンド

【4資産バランス型ファンド】※ニッセイアセットマネジメント資料から

主なメリットは次のようなところでしょうか。

  • 積立購入ができ、国内外のインデックス型(TOPIX等指標に連動するように設計されたもの)の投資信託の4資産に投資するので、時間分散・地域分散・資産分散ができており、比較的リスクを抑える事ができる。
  • ノーロード(売買手数料無料)で信託報酬率0.154%(税込)とこのクラスでは最も低く、信託財産留保額も無いので、費用を低く抑える事ができる。
  • 分配金の自動再投資やリバランス(元の資産割合が崩れてきた場合に元の資産割合に直すこと)を行ってくれるので投資効率の向上が期待できる。

雑感

インデックス型の積立投資では、よく言われることですが、継続が重要です。積立投資の場合は、定期定額購入ですので、ドルコスト平均法(定額購入の場合は価格が高くなったら少ない数量を、価格が低くなったら多い数量を購入できるので、結果的に購入単価を下げる効果がある)の恩恵を受ける事ができます。価格が下がった時が逆にチャンスですので、継続することが最終的には利益を得る事に繋がります。

しかし、前四半期のGPIFが損失を出した時に、その部分だけを見て批判している政治家の方も居られました。分かり易い数値なので、国民受けすると考えたのかもしれませんが、却って恥をかいているのが分からないのでしょうか。国民をミスリードする可能性もありますので、責任を持って発言してもらいたいものです。

今回の速報値は、2020年8月7日にGPIFから発表しましたが、その前日にブルームバーグのニュースに概要が出ていました。事情に詳しい政府関係者からの話とのことですが、なんとなく政治関係者と記者が癒着しているようで(別の事件で官僚と記者の癒着がありましたが)、気持ちが悪いですね。他の記者は文句を言わないのでしょうか。

少々小言が多くなって来たような。。。

さいごに

今回は、4資産バランス型の投資信託を紹介しましたが、私自身はこれを購入しておらず、資産毎のインデックス型積立投資信託を個別に購入して、各比率の強弱のバランスを付けつつ、楽しんでいます。

でもこの調整(リバランス)が大変ですので、今回紹介した4資産バランスも良いですし、6資産バランスや8資産バランス等もあり、あまり投資信託に馴染みのない方も活用できる良い商品だと思っています。

ただし、過度な投資は禁物です。あくまでも長い目で運用可能な余裕のある資金で行うべきですね。何といっても世界的にお金がじゃぶじゃぶで国の借金が限りなく増えている状況は気持ちの悪いものです。

家計でいえば自己破産のレベルですし、金(ゴールド)が上がり続けているのも何となく恐怖があるのかもしれません。

あくまでも余裕のある資金で明日の夢を見ましょう。。。