主なネット証券のSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券のポイント還元サービスを比較して見ました。ポイントの種類としては、Tポイント、楽天ポイント、他のポイント交換ができるマネックスポイント、Pontaポイントとメジャーなところは押さえています。各ポイント還元率と特長を説明します。
ネット証券のポイントサービス
キャッシュレス決済サービスの広がりが続いています。これには、現金を持ち歩かないで済むという手軽さや安全もあるのですが、国のマイナポイント事業を始め、ポイント還元が大きな推進の力になっているのだと思います。
ネット証券業界では、以前よりポイント還元がありましたが、その多くは自社にしか使えないポイントサービスでした。しかし、最近では、一般的かつメジャーなポイントで貯める事ができたり、手数料として使えるようになってきました。
どのようなポイントと連携しているかが、証券会社を選ぶ基準の一つになってきたのかもしれません。
そこで、ネット証券として、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券について、ポイントサービスの比較をしてみたいと思います。
主なネット証券のポイントサービスの比較
次の表は、主な証券会社と連携しているポイントの種類、そして主なポイントの付与率についてまとめてみたものです。
SBI証券
SBI証券は、独自のSBI証券ポイントを運用していましたが、「Tポイント」をメインに運用するサービスを始めました。
株式手数料1.1%、投資信託保有額0.1%(投資信託保有額1千万円以上は0.2%)がTポイントとして貯まります。
この貯まったTポイントは株式や投資信託の買付に利用できます。ただし、投資信託の場合は、積立買付・口数買付が不可です。
また、ジュニアNISAや新規募集期間中銘柄、外貨建てMMFも対象外です。
楽天証券
表中の数値は、楽天のハッピープログラム(楽天銀行の利用に応じて楽天ポイントや優遇レベルが付与される会員サービス)申し込みを前提とした値になっています。
ポイント還元では、株式手数料1.0%、投資信託保有額10万円毎に4ポイントの楽天ポイントが貯まります。
この貯まった楽天ポイントは株式や投資信託の買付に利用できます。投資信託は、スポット購入はもちろんの事、積立買付でも利用可能です。ただし、募集期間中やジュニアNISAは対象外です。
また、楽天カードからの引き落としとリンクすることで、100円につき1ポイント還元されたり、楽天ポイントを組合せた投資信託購入で、楽天市場での買い物金額に対して、+1%ポイント還元が増えるSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象にもなっていたりで、楽天グループ全体で利用することによりメリットが大きくなる考慮がなされています。
マネックス証券
マネックスポイントは、dポイント、Amazonギフト件、Tポイント、nanaco、WAON、セゾン永久不滅ポイント、ANA/JALマイレージ等に交換が可能です。
だいたい、マネックスポイント1=他ポイント1なのですが、セゾン永久不滅ポイントなならばマネックスポイント250=セゾン永久不滅ポイント50、マイレージはANA/JAL共にマネックスポイント1,000=250マイル等です。
株式の場合は、1日定額コースで日計り取引(同一日に同一銘柄を「買い⇔売り」すること)で半額還元、又は取引毎手数料コースかつ月間手数料30万円以上で手数料半額還元です。
また、投資信託は銘柄・口座の種類で異なり、投資信託は保有額の最大0.08%、投資信託のNISA・つみたてNISAで最大0.03%です。
auカブコム証券
auカブコム証券は、auIDに登録することが必要で、Pontaポイントとしてポイント還元されます。
対象は株式投資信託だけで買付(スポット・積立)や他社移管入庫されたものです。ただし、信託報酬率が0.24%未満の投資信託、公社債投資信託(MMF・中期国債ファンドなど)は対象外となります。株式購入も対象外です。
まとめてみると
私見でまとめてみると次のとおりです。
SBI証券と楽天証券のポイントサービスはとても良いと思います。Tポイントと楽天ポイントですので、使い勝手が良く、還元率も良いですね。
株式や投資信託の投資をやられている方は、両方の証券会社の口座を持っていても良いと思います。システム障害等のバックアップの意味で、どちらかメインにして、もう一方はサブの位置づけです。
後は好みだと思いますので、銀行との連携も含めて、決めるのが良いと思います。
マネックス証券も使い勝手が良さそうです。株式については、日計り取引や少しルールが複雑でマニアックな印象を受けます。ネット証券の草分け的な存在ですので、ファンも多いかと思いますので、できればシンプルにお願いしたいですね。
auカブコム証券は、少し物足りないですね。株式投資信託だけが対象ですし、それも信託報酬率が0.24%未満はダメでは、限られてしまいます。Pontaポイント自体は悪くないと思いますが、なかなかポイントが貯まらないかなと。
さいごに
NISAやiDeCoで積立投資信託をやられている方には、各証券会社でポイント還元サービスを申し込まれることをお勧めします。あまり考えなくとも自然に貯まっていきます。
還元率がわずかでも知らないうちに貯まっていくことは嬉しいものですので、まだの方は、この機会にご検討ください。