投資のリスクを抑えるためには、投資商品・地域・時間の分散が大事で、これにはインデックス型投資信託で運用するのが楽です。株式市場の不安点な状況が続いていますが、私が実施している最近3年間の積立投資信託の状況をご紹介します。
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比較的安全に資産を創るためには
誰でも定年後には、あまりお金の心配をせずに生活したいと思いますよね。今のうちから、少しづつでも自分の資産を作っていく努力は大切な事だと思います。しかし、知識の少ないうちから株式投資をすることは難しいですので、下手をすると却って大切なお金を失ってしまいます。
しかし、中長期的に時間がある方は時間を味方にできるインデックス型投資信託が比較的安全に資産を作ることができる方法だと思います。
極端な話、一時的な上昇・下落に気にしないで、5年、10年、20年とほったらかしにしておけば良いのです。
私が実施している積立投資信託のこの3年間強の実績を紹介します。全てNISAで運用しています。
積立投資信託の3年間の実績
以前から積立を行っていた投資信託は、昨年お金が必要になり売却したので(新型コロナ発生前に購入したので値下がり前の危ない時期でしたが)、最近3年間(購入39か月~43か月で少しデコボコがあります)の短い実績のものだけを紹介します。
アセット(資産)の増減率
まずはアセット毎の積立金額に対する増減率を示します。ここでアセットとは、債券、株式、REIT(不動産投資信託)、金等の資産に種類のことです。
なお、「その他債券」とはハイ・イールド債といってかなりギャンブル性の高い債券です。
私も、始める時は何を購入した方が良いのかよく分かりませんでしたので、いろいろなアセットの積立投資信託を購入していました。その名残りが出ていますね。
グラフの一番上が、全体の増減率、その下が各アセット毎の増減率の成績です。外観してみます。
計:全体の増減率で、下の表に記載されていますが6.3%です。市中銀行の普通預金がほとんど0ですので、良い値です。
金:皆さん不安なんですね、すごい状況です。でも最近少し下がってきました。下降トレンドに入ったかもしれません。でも積立なので気にしません。
先進国REIT:先進国でも不動産不況のようです。却って安く購入できていると観る事ができます。積立の良い所です。
日本REIT:一時期マイナスでしたが、持ち直しています。
新興国株式:中国などが大きなダメージを受けていますので、マイナスです。でも安く購入できる時が今だと思えば良いわけです。中長期投資なので。
先進国株式:ここは、米国市場が大きなウェートを占めています。米国頼みです。
その他債券:米国シェールオイル関係の会社が多いようで、原油が下がると採算がとれなくなりますので、少し前まではマイナスでした。少し持ち直しています。
新興国債券:新興国株式同様に中国などが大きなダメージを受けており、マイナスです。
先進国債券:堅実ですね。債券の良いところが出ています。
日本株式:日本株式も一時期ほとんど0でしたが、持ち直してきています。
日本債券:一時期マイナスでしたが、少し持ち直してきました。
アセット商品と購入比率
上記のアセットに対応する金融商品は、次の表のとおりです。
この表の見方を説明します。
信託報酬率:金融商品を保有している間にかかる費用です。長く保有するわけですので、極力信託報酬率の低いものを選ぶ事になります。なお、この表の金融商品は全てノーロード型といわれるもので、売買手数料は無料です。
金融商品:具体的な金融商品(投資信託)の名称です。この中で、「eMAXIS Slim」シリーズは三菱UFJ国際投信が運用している投資信託で信託報酬率が低いので有名です。
購入比率:各アセットの購入比率を現わしています。計10ですので、例えば1=1,000円とすると、全部で1万円で購入できます。購入比率を見易いように円グラフに表したものは次のとおりです。
増減率:約3年間での購入資金に対する現有価値との比較です。全体の平均である計で6.3%の利回り相当となっています。
アセット配分の特長
このアセット配分の特長としては、安定的にこれからも伸びていくと思われる米国株式中心の先進国株式に3割と比重を高くし、新興国や少しリスクの高いアセットを0.5割と低くしています。
また、一般的に金(ゴールド)は、0.5~1割程度は保有しておいた方が良いと言われていますので、1割購入しています。
この結果、まだ3年間強の短い期間ですが、全体で6.3%の利回りが実現できています。アセット毎で強弱がありますが分散の効果が出ており順調な成績になっています。
なお、アセット配分の考え方は次の記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。
これから考える事
アセットの運用成績は、年ごとに良いもの悪いものが結構変わります。
モーニングスター社が「資産(アセット)クラス別リターン」で11種類のアセットの実績値を公開していますが、それを見ると、例えば、2019年では「1位:コモディティ・金34.5%、2位:先進国株式29.2%」ですが、前年の2018年では「1位:国内REIT6.7%、2位:国内債券0.1%」となっています。これからも分散に重要性がわかります。
「資産(アセット)クラス別リターン」は次のサイトに掲載されていますので、ご覧になってください。結構面白いです。
これからの運用は、成績が順調なので、元々の主旨からも特に変える必要はないというのが結論です。
ただし、アセット運用成績に良し悪しは変動するとの前提に立てば、今マイナスになっているアセットをスポット的に購入する事も面白いかもしれません。
あくまで少しお金の余裕があればの話ですが。
なお、私は次の証券会社を利用させていただいています。口座があれば積立投資信託などの詳細な検索もできますので、ご興味があればご覧ください。口座管理料は無料です。
さいごに
私が実践している積立投資信託商品の構成と3年間強の成績を紹介しました。この構成を決めるためには、いろいろと調べ、試してみましたので、当初は結構商品の種類が増えました。今でも、2桁の商品数です。
種類が増えていると傾向が分かるので良い反面、面倒だと思う方も居られると思います。その場合は、1~2種類ぐらいのバランスファンドで同じような事ができる投資信託がありますので、そちらを購入された方が良いと思います。成績はほとんど同じです。
時間分散のために、中長期の運用がとても重要ですので、少額からでも始められてはいかがでしょうか。