ヘルスケア関係のREITには、投資家優待制度があります。この制度を活用すると介護施設や老人ホームなどの利用料の割引や体験入居が無料になり、しかもREIT自体の価格が比較的お手頃で、さらに利回りが良いですので、一口ぐらいは預貯金の感覚で持っていても良いかもしれません。いざという時の事前検討にも活用できるヘルスケア型REITと投資家優待制度を紹介します。
REITとは
REIT（Real Estate Investment Trust）とは、一般的に「不動産投資信託」といわれる金融商品で、投資家が分配金（株式の配当に相当）や値上がり益を目的に株式同様売買が可能です。
不動産へ投資しますが、不動産でも、住居系、オフィス系、ヘルスケア系、物流系、ホテル系、さらに組み合わせた複合系/総合系等々の区分があります。
さらにREITは、利益の90%超を投資家に分配することが法律で決められていますので、比較的高利回りの商品が多い特長があります。
ヘルスケア型REITの比較
次の表は、ヘルスケア型REITとしては代表的なケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人とヘルスケア＆メディカル投資法人の比較表です。
NAVとはNet Asset Valueの略で資産の時価相当額です。NAV倍率は1口当たりのREIT価格をNAVの資産額で割って算出した倍率で、価格の割安度を示す指標になります。株式でいえばPBR（株価純資産倍率）に相当します。
REITは、1口から購入できるので、比較的手軽にできる不動産投資です。利回りも高いですね。
ヘルスケア関連は一時期高く、多分皆さん「これから高齢化社会が進むので買だ。」と思ったのだと思いますが、最近では全体的な下地の悪さに同調しています。
数値的には若干、ヘルスケア＆メディカル投資法人が良さそうですが、私は、上段のケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人のREITを保有していますので、この2年間のチャートを下記に示します。
新型コロナウイルスの影響による暴落から戻り基調とはいえ、まだ不安定ですね。
ヘルスケア型のREITは、高い利回りと共に投資家優待制度に特長がありますので、次にその優待制度をみてみたいと思います。
投資家優待制度の紹介
ヘルスケア系REITの投資家優待制度の主な内容は、次のとおりです。今回紹介した２つのREITの権利確定月は共に1月末日と7月末日です。
ヘルスケア系REITの主な優待内容
1口以上保有者が対象で、施設により次の内容の一つから複数のサービスが受けられます。また、だいたい投資主はもちろんのこと、奥さんやその親族（二等親まで等）も対象になります。
- 日帰り施設見学無料（昼食付）
- 体験入居無料（1泊2日食事付）
- 前払金プランの入居一時金割引
- 前払金プランの前払金割引
- 月払いプランの月額賃料割引
- 初月利用料割引
- 入居一時金割引
- 入居月額利用料2ヶ月分無料
- 介護に関する無料相談
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の優待内容の一例
他にも沢山ありますので、あくまで一例です。
- シニアライフカンパニー：前払金方式の場合30万円割引、体験入居無料（1泊2日2食夕朝付）、日帰り施設見学無料（昼食付）
- SOMPOケア：施設・支払条件により、前払金3％割引、月払家賃相当額3％割引等
- ニチイ：日帰り施設見学無料（昼食付）、体験入居無料（1泊2日3食付）
- さわやか倶楽部：初回利用料10％割引、体験入居無料（1泊2日2食夕朝付）、日帰り施設見学無料（昼食付）
- ジョイステージ八王子：日帰り（昼食付）施設見学無料（3回まで）、体験入居無料3回まで（1泊2日 2食夕朝付）、入居一時金割引（20万円割引）
ヘルスケア＆メディカル投資法人の優待内容の一例
こちらも一例です。介護に関する無料相談もありますね。
- プラウドライフ：支払条件により、前払金の内30万円割引、月払契約の場合敷金０
- グリーンライフ及びグリーンライフ東日本：日帰り（昼食付）施設見学無料、体験入居無料（1泊2日食事付）
- JAPANライフデザイン：体験入居無料（1泊2日食事付）、支払一時金方式の場合30万円割引
- アズパートナーズ：日帰り施設見学無料（昼食付）、体験入居無料（3泊4日分）、支払一時金方式の場合20万円割引、月払方式の場合管理費2ヶ月分割引
- ベネッセシニアサポート：介護に関する無料相談2回まで無料（1回30分まで）
さいごに
既に述べましたが、これらの優待は、投資家の自分だけではなく、奥さんも2親等以内の親族にも活用できますので、親御さんでもOKです。
価格も比較的手ごろ感があります。なんとなく会員権を購入しているイメージですが、高利回りの分配金もゲットできます。
老人ホームや介護施設などは、たぶん実際に見てみないと分からない事が多いと思いますので、私も暫く保有を続けることになります。まだ切迫感が無いので、一度も優待は使っていないのですが、いつかは。。。
